(※本記事は金子裕昭直筆の撮影日記です。)
前回の撮影日記はこちら:(本人直筆)2018タンザニア撮影日記 ンドウッにて 8
○19/MAR/2018○
いよいよ本格的な撮影は今日で最後。
気を引き締めて6時半出発。
まだ曇り空。
7時、ライオン雄3頭、雌3頭が、寝ている。
しかし、しっかりヌーの成獣を捕らえている。
少し待っていると、雄がやって来て食べ始めた。
30分程食べていたが、辺りが明るくなってきたのと同時に、木の下に獲物を運んで行く。
そしてまたブッシュの中に消えて行った。
私達もこの場所を後にして、草原の方にヌーの群れを探しに行くことにする。
ところが、すぐに1台の車が、何も居ない草の中をじっと見つめている。
幸い知人のドライバーだったので、「何か居るのか?」とたずねると、
返ってきた答えは「simba mangoo」と言う。
それはまさにスワヒリ語で「カラカル」のこと。
とにかく草の中に居る、時折草が揺れ動くので居るのは間違いない。
なおかつ、トムソンガゼルが捕えられている。
こんな大きな獲物を手放す筈はない。
必ず草の中から出て来ると確信して待つことにする。
周りにはジャッカル、ハゲワシ達が約50羽程居る。
でも、誰も獲物の近くには行かない。ただ見てるだけ……
1時間位して、ジャッカル、ハゲワシもどこかへ行ってしまった。
この瞬間を待っていた、遂にカラカル登場!
初めて見たカラカルに、興奮しながらシャッターを切る。
5分程でまた草の中に隠れてしまうが、とにかく待つ。
1時間程して出てきたが、それから15時までずっと出てこない。
出て来るのは夕方かなぁと思い、他を探しに行くが、何も居ない。
17時、カラカルの場所に戻ると、ジャッカルが獲物のトムソンに近付いて行く。
これは出て来る、と確信して待っていると、出てきた。
そして獲物のトムソンガゼルを食べ始めた。
10分程で食べ終えて、また草の中に帰って行った。
私達も、明日の帰る準備をしなければなので、キャンプサイトに戻る。
(つづく)